2024年3月20日水曜日

3月20日 ペトロ 千葉 充助祭の司祭叙階式

 2024年3月20日(春分の日)午後2時から、カトリック北一条教会聖堂にて、

 ペトロ 千葉 充助祭の司祭叙階式が勝谷太治司教の司式で行われました。





勝谷司教様からの祝辞



千葉新司祭の就任挨拶


【お説教 勝谷司教】

札幌教区の信者の皆さん、そしてご親族・友人の皆さん、千葉さんは間もなく司祭団に加えられます。彼がどのような奉仕の務めを行うために叙階されるのかを共に考えてみましょう。

聖なる神の民全体は、キリストにおいて、王である祭司の民とされています。確かにそのとおりです。しかし、わたしたちの大祭司イエス・キリストは、自ら何人かの弟子をお選びになりました。それは、彼らが教会の中で、キリストの名によって、人々のために公に祭司の務めを果たすためでした。キリストは御父から遣わされましたが、ご自身も使徒たちを世に遣わし、彼らとその後継者である司教たちをとおして、師であり、祭司であり、牧者であるご自分の務めを引き続き果たしていくようにされたのです。そして、司祭たちは司教団の協力者として立てられ、祭司の務めによって司教と結ばれて、神の民に奉仕するよう召されています。
この兄弟は、十分に考えたうえで、今、司祭団の中で祭司職を果たすために叙階されようとしています。それは、師であり、祭司であり、牧者であるキリストに仕えるためであり、キリストの奉仕職によって、そのからだである教会は、神の民、聖なる神殿として築かれ、成長していきます。
この方は、福音をのべ伝え、神の民を司牧し、とくに主の奉献による神への礼拝を司式するために、永遠の大祭司キリストに似た者とされ、司教の祭司職に結ばれて、新しい契約の真の祭司として聖別されます。
司祭に叙階される千葉充さん、あなたは師であるキリストにおいて、司祭として教え導くという聖なる務めに携わる者となります。自分自身が喜びをもって受け入れた神のことばを、すべての人に分け与えてください。そして、神のことばを黙想し、読んだことを信じ、信じたことを教え、教えたことを実行するように心がけてください。そして、あなた
の教えが神の民の糧となり、日々の行いがキリストを信じる人々の喜びとなって、ことばと模範をとおして、神の家である教会を築いてください。
また、あなたはキリストにおいて、人々を聖なる者とする務めを果たす者となります。この奉仕職によって、信者の霊的奉献は、キリストの奉献に結ばれて完成されます。キリストの奉献は、あなたの手をとおして信者とともに祭壇の上で、秘跡として祭儀のうちにささげられるのです。ですから、自分が行うことをわきまえ、それを生活の中で生かし、主の死と復活の神秘を祝う者として、自分自身あらゆる悪に対しては死んだ者となり、新しいいのちのうちに歩むよう努力してください。
あなたは、洗礼によって人々を神の民に加え、ゆるしの秘跡によってキリストと教会の名のもとに罪をゆるし、聖なる油によって病者を助け、聖なる祭儀を司式します。また、神の民と全世界のために、感謝と願いをこめて、日々定められた賛美の祈りをささげます。こうして奉仕の務めを果たすとき、あなたは自分が神に仕える者として人々の中から召さ
れ、人々のために立てられたということを思い起こしてください。そして、自分のことではなくキリストのことを考えて、永遠の祭司キリストの務めを、まことの愛のうちに、喜びをもって果たしてください。
最後に、頭であり牧者であるキリストの務めをそれぞれの立場で果たし、司教と心を合わせ、司教に従って、信者たちが一つの家族となるよう努力してください。こうして信者たちを、キリストによって、聖霊のうちに、父である神のもとへ導くことができるのです。そして、仕えられるためではなく、仕えるために来られ、失われていたものを探し求めて救いに導くために来られた、よい牧者キリストにならって生活してください。






2024年2月28日水曜日

2月26日 助祭・司祭候補者認定式

 




2月26日(月)午後4時から、アントニオ・レ・シュアン・ビン神学生の助祭・司祭候補者認定式のミサが、勝谷太治司教様の司式により行われました。

司教様は説教の中で、私たちは皆、主に信頼し、愛と祈りによってビン神学生の助けなると、励ましました。

ビン神学生は、力強い日本語で「毎日、私のために祈って欲しい。」と挨拶されました。

なお、司祭助祭候補者認定を受けると、司祭・助祭の候補者として初めて認めらます。

今までは司祭・助祭を志願する者でしたが、正式に司祭を目指し、神学や生き方を学ぶ神学生となります。


【勝谷司教様 説教】

 皆さん、この兄弟は叙階候補者として認定されるために、今日、神の民の前に立っています。わたしたちは、この兄弟を祈りをもって支えなければなりません。

 キリストは、「収穫のために働き手を送ってくださるよう、収穫の主に願いなさい」 とお命じになりました。この方は、ご自分の群れに対するわたしたちの主の心づかいを思い、教会の必要を考えて、主の招きに対して、かつての預言者と同じように、「わたしがここにおります。わたしを遣わしてください」とすすんで答える用意ができています。 この方は、主に信頼し、その招きに忠実であるように主に希望をおいているのです。

 主の招きの声は、さまざまなしるしによって理解され、 識別されなければなりません。このようなしるしによって主のみ旨は、日々、賢明な人々に明らかにされるのです。キリストの役務としての祭司職にあずかるよう神から選ばれる方を、主はご自分の恵みで導 き、助けてくださいます。同時に、主は、候補者がふさわしいかどうか確かめることをわたしたちにおゆだねになります。そして、ふさわしいと認めた後、この方を招き、聖霊の特別の証印を押して、神と教会の奉仕のために叙階することになります。この聖なる叙階によって、この方はキリストが世にあって果たされた救いのわざにあずかり、それを果たしてゆくのです。ですから、やがてこの方はわたしたちの奉仕職に結ば れて教会に仕え、自分が遣わされたキリスト教共同体をことばと秘跡によってはぐくむのです。

 ところで、レ・シュアン・ビンさん、あなたはすでに養成の道を歩み始めています。 この養成によって、日々、福音の模範に従って生き、信仰と希望と愛のうちに確信を深めることを学んでください。そして、これらを身につけ、祈りの精神を育て、すべての人をキリストのものとする熱意をはぐくんでください。

 キリストの愛に駆り立てられ、聖霊の働きに強められて、あなたは、聖なる叙階を受けて神と人々への奉仕に身をささげたいという願いを、今、公に示そうとしておられます。わたしたちは、この願いを喜んで受け入れます。

 あなたは、今日から、自分の召命をさらに成長させなければなりません。とくに、あなたの召命を育てるよう定められた教会共同体が提示する手段を助けとして、また、支えとして用いてください。

 わたしたちは皆、主に信頼し、愛と祈りによって、あなたの助けとなりたいと思っています。教会共同体の前で自分の決意を表明してください。