2月6日に帰天されたアシジのフランシスコ 中江 洋神父様のお通夜と告別葬儀ミサが、7日と8日の両日、当教会の聖堂で勝谷司教様の司式により行われました。
両日ともに、中江神父様の帰天を惜しみ多くの方々が来られました。特に葬儀ミサは300名を超え、聖堂に入れきれずに隣接するカテドラルホールでミサに与った方もおられました。通夜のお説教では場崎神父様、そして葬儀ミサでは勝谷司教様から、生前の中江神父様の略歴とご病気と供に歩まれた司祭生活についてお話がありました。
私たち信徒にとって、中江神父様のお説教は、やさしく、憐れみ深く、それでいて、熱く、力強く、神様の愛のみ言葉を私たちに届けてくれるものでした。
10年ほど前から、当教会の協力司祭を務められてからは、第3日曜日が神父様のミサ司式の日となっていました。表現が適当ではないかもしれませんが、神父様のお説教はまるで音楽のようでした。最初はゆっくりと静かに語りかけるように始まり、そして徐々にテンポアップしていき、最後はサビのように大きく力強い口調で語りかけてくれました。
しかし、肝臓がんの治療を始められてからは、徐々に体力も奪われてきているご様子で、香部屋で司式を控えている際も、俯きながら静かに椅子に腰掛けている姿が目立つようになってきました。それでも、口癖のように「ミサ中に倒れるようなことがあって、ご迷惑をお掛けすることもあるかもしれないが、こうして生かされているうちは、ミサを務めさせていただきます」とおっしゃられていました。
その後も幾度か入退院を繰り返されましたが、退院される度に体力の許す限りミサを司式されました。お説教でも以前のように思うように声が出なくなってきているのにもかかわらず、力強いお言葉で「神様は決して私たちを見捨てることはありません」と私たちに語りかけてくださいました。
一昨年(2012年)の12月16日の待降節第3主日に、約一年ぶりに中江神父様が当教会でミサを司式されるということで、ミサの後に黙想会をお願いしていたのですが、黙想会については残念ながら叶うことはありませんでした。それでも、その時のミサ司式のご様子はDVDに記録させていただくことができました。
今その映像を振り返ってみると、改めて中江神父様のお説教をとおして、神様の”み言葉”が力強く心に届いてきます。
神父様の柔和で優しい笑顔からは母性を、そして力強いお説教からは父性を感じておりました。
中江神父様、有難うございました。