台風11号が四国そして本州に上陸し、各地で猛威をふるっていますが、
札幌は、昨日、今日と束の間の好天に恵まれています。
先週の6日から平和旬間が始まりました。平和を思い、考え、祈る月です。
今日は教会にとって喜ばしい日となりました。
赤ちゃんの洗礼式が行われたのです。
後藤神父様にとっても、この教会で初めての洗礼式ということでした。
神父様からは、
「新しい人生をスタートするこの赤ちゃんが、神の祝福のもとに、神の家族の一員となって、私たちと共に神の国を目指して歩む成長を遂げられるように祈りたいと思います。」
という祝福の言葉が贈られました。
おめでとうございます!
今日の後藤神父様のお説教をご紹介します。
『8月に入り広島や長崎の原爆投下という悲惨な出来事を思い出させる月です。
私たちにとって8月は、改めて平和というものを考える月になります。
原爆投下の時間に合わせて、この北一条教会の鐘も鳴り響きました。
鐘の音は、私たちの心に届いていたでしょうか?
鐘の音と共に、平和への祈りが私たちの心の中にあったでしょうか?
この6日から平和旬間が始まっています。
そして、昨日(9日)は、札幌地区主催の平和講演会が北11条教会で行われました。
今回、講師として招聘されたのは、テレビでもおなじみのエコノミストで大学の先生である浜矩子さんという方でした。ご本人もカトリックの信者だということです。
エコノミストらしく「グローバル時代の福音的な生き方」という副題が付けられており、今の日本の経済政策に対し鋭い批判を展開しておりました。また、今の宰相から見えてくる人間軽視や富国強兵を想起させる動きは、憂慮する事態だというお話もされていました。
私たち自身も政治の動きに対しては、注意していく必要があろうかと思います。
また、教皇様も先日、バチカンに来られた人たちにメッセージを発せられました。
その日は、歴史上最も悲惨な戦争であった第1次世界大戦勃発の日から100年目を迎えた日でした。
教皇様は「今こそ、戦争を止めて下さい」というメッセージを発せられました。
平和を考え、平和を願う8月を迎え、私たち一人一人は、どのように平和を思い、考え、祈っているでしょうか?
私たちの心の中には、平和を祈る心と同時に、平和からは程遠い思いや不安が去来することがあります。
ですから、本当の平和とは、私たちの心の中に作られていかなければなりませんし、身近な社会で実現していかなければならないと強く感じます。
心の中の不安、心の中の騒々しさというものは、神へ心が向かうことから離れさせ、違う方向に向かわせてしまいます。
それは、今日の福音の場面に出てくるガリラヤ湖の弟子たちの姿からもうかがえてきます。
吹き荒れる強い風で、足元に波が寄せてくるとイエスから心が離れて、心は恐れ怯えてしまったペトロは、その途端、湖から少しずつ沈んでしまうという事態になりました。
恐れが信頼よりも心を支配したとき、益々沈んでいく状況を作ってしまう、それは私たちの毎日の生活の中にもあるような気がします。
私たちは、箱舟のこの教会に入って、世の荒波に向かって歩む日々を送っています。
この教会は、箱舟の底を模して作られましたが、まさに私たちはこの教会と共に旅する人生を歩んでいます。
私たちを取り巻く社会、そこには混沌とした世界もまたあります。
平和から程遠く、不安をもたらす荒れ狂う嵐のような動きも起こっています。
世界の中を見渡すと、そうした状況に今置かれている地域もたくさんあります。
イエスから目を離すと、沈み込んでしまう信仰、そこから私たちはいつも「助けてください」と叫ぶばかりかもしれません。
様々な困難にぶつかり、くじけそうになりながらも、イエスの言葉、「来なさい」というその言葉に私たちは救われる思いです。
ペトロも「信仰の薄い者」と言われながらも、イエスに向かって一歩を踏み出したとき、そこに道が開かれイエスが待っていました。
信じること、信頼すること、それこそ私たちが忘れてはならない心だと思います。
私たちの信仰が、揺らぐ事のない、しっかりした信仰に成長するように、今日もまた共に祈っていきたいと思います。
この後、私にとってもこの教会での初めてとなる洗礼式が行われようとしています。
新しい人生をスタートするこの赤ちゃんが、神の祝福の元に、神の家族の一員となって、私たちと共に神の国を目指して歩む成長を遂げられるように祈りたいと思います。
また、その家族も祝福されますように、成長を見守りながら祈っていきたいと思います。
それでは、只今から洗礼式を始めます。』
洗礼式の様子です。
洗礼を受けたのは、ご夫婦でいつも教会共同体のために献身的にご奉仕されている柳澤様ご夫妻のお孫さんです。
おめでとうございます!
現在、札幌教区からは4人の神学生が神学校で学ばれていますが、皆さん夏休みで北海道に帰省されています。
今日は、佐藤神学生が侍者と聖体奉仕者の奉仕をされました。
閉祭の前に、ご挨拶がありました。