2018年5月20日日曜日

聖霊降臨の主日

聖霊のはたらきによって、私たちがイエスの教えられる愛の業を実践していくことができますように


今日の後藤神父様のお説教をご紹介します。

『聖霊降臨の祭日を迎えている私たちです。
聖霊を言葉で説明することは難しいと誰もが思います。私も求道者に対する公教要理の説明ではいつも苦労します。
聖霊は三位一体の格(ペルソナ)の一つという言い方がされますが、ペルソナという言葉の説明もまた難しいことです。私たちは聖霊の賜物を今日いただく、という聖霊降臨の記念日を迎えて、改めて聖霊に対する理解を深めることが大切だと思います。
聖霊は旧約聖書の記述の中にも見られ、神の息吹や風で示されました。聖霊は神の霊、聖なる霊として、神の働きについて漠然とした表現で聖書に表されています。しかし、よく見ていくと、人間に対する神の働きかけを意味するということが理解できます。その聖霊を受けると、どのようになるのだろうか?人間を神に向かわせる働きを持っているのが聖霊ではないだろうか、ということが旧約聖書をとおして考えられてきたことです。

新約では主の霊、キリストの霊ともいわれ、神の霊は、父と子から切り離すことのできない交わりから溢れる愛である、と説明されることがあります。三位一体のペルソナでもあるのです。愛という言葉で聖霊を置き換えてみると、聖霊の働きが非常に理解しやすくなります。
一つの例として、「聖書と典礼」の中には3つの公式祈願がありますが、最初の一つである集会祈願には、結びの言葉として必ず「聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、わたしたちの主イエス・キリストによって。」という祈りの言葉が使われます。一方、拝領祈願と奉納祈願では「わたしたちの主イエス・キリストによって。」という言葉だけで結びになっています。
この「聖霊」という言葉を、「愛」に置き換えてみましょう。「愛の交わりの中で、あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、わたしたちの主イエス・キリストによって。」
第2朗読についても「愛」に置き換えてみると、「愛」が結ぶ実として「喜び、平和、寛容、親切、・・・」というように、理解が深まり難しい霊の壁が消えてしまうようです。

今日の祭日「聖霊降臨」はラテン語で「ペンテコステ」と言いますが、イエス・キリストの復活から50日が経って、この出来事が起こったというのが聖書の記述です。
弟子たちが祈っていたときに、聖霊が弟子たちに降ってきました。祈りといつも一緒になって聖霊の働きが現れるようです。
この時、聖霊によって強められた弟子たちは、死と復活という出来事を思い起こすことになります。それもまた、聖霊の働きによって、過去の出来事が思い起こされて自分たちの心に蘇って、神秘を深く理解する恵みが与えられました。
「霊が語らせるままに、他の国々の言葉で話しだした」というように、聖霊は弟子たち一人一人をキリストの証し人として宣教に旅立たせます。
今日のヨハネの福音で、私が一番心に響くイエスの言葉は、「言っておきたいことは、まだ、たくさんある」というイエスの思い、そこに私は非常に心が留まります。これまでイエスが弟子たちに様々な「神の国」ことを話してきましたが、いくら話しても切りが無い程のイエスの思いが溢れてくる言葉です。
「全てを言い尽くすことは出来ない、時がもう満ちて私は父の元に帰らなければならない」そのような中で、イエスは聖霊をおくってくださるということを約束します。聖霊はイエスの思いを全てもたらすものであり、力を持っている愛の霊です。そして、その聖霊の働きによって、あなた方は信仰を生き抜くようにと、イエスは話されているように思います。弟子たちは、愛の聖霊の力によって、証し人となり、教会を築いていくことになります。

わたしたち一人一人も、聖霊の働きをいただいて、教会をつくっていかなければなりません。弟子たちのように私たちも使命をもって、召されているということを心に留めておきたいと思います。
聖霊の働きについては、第2朗読で様々な表現がされています。そしてコリント書には、「聖霊を受けることを切望することが大切です。聖霊によらなければ誰もイエスを主である、とは言えない」と記されているとおり、私たちは聖霊に祈ることも大切にしなければならないと思います。
「求めるなら、まことの大きな恵みの体験を与える」と神様は約束し、聖書にもそのことがはっきりと示されています。
聖霊降臨を迎えて、私たちはもう一度、聖霊の働きを確認しましょう。「父と子と聖霊の御名によって」と私たちは祈りを結んでいます。この聖霊の働きをさらに私たちは深くいただきながら、神の信頼をもって今日のミサを捧げていきたいと思います。

最後に、パウロ6世の「聖霊に向かう祈り」をご紹介します。

「聖霊よ、広く、堅固で、忍耐強い心をお与えください。
犠牲をいとわず、キリストの聖心にあわせて鼓動し、
神のみ旨を謙虚に、忠実に、勇敢に果たすことのみを喜びとする
そういう心をお授けください。」