4月12日(土)15時から、カトリック北一条教会聖堂で、カテドラルコンサートが行われました。聖週間を目前にしたこの日、300名を超える方々が訪れ、すばらしい演奏に聞き入りました。
演奏されたのは、フランソワ・クープラン作曲による「ルソン・ド・テネーブル全3曲」。旧約聖書の「エレミア書 哀歌」に付けられた声楽曲です。歌詞は紀元前6世紀にあったエルサレム崩壊とバビロン捕囚を嘆く内容となっています。この曲が作曲された当時は、四旬節中にオーケストラなどによる華美な演奏会は禁止されており、この曲のように宗教性を前面に出した楽曲の演奏だけが許されていたそうです。
私たちにはあまり馴染みのない古楽弦楽器であるリュート(高木一郎さん)、バス・ドゥ・ヴィオール(宇田川貞夫さん)の落ち着いた音色が木造の聖堂に溶け込み、伴奏に徹し抑制されたパイプオルガン(広野嗣雄さん)の演奏を背景に、ソプラノのお二人(小林木綿さん、陣内麻友美さん)の美しく力強いエレミアの哀歌が聖堂に響きわたりました。
演奏の前に、このコンサートのプロディーサーでもある宇田川貞夫さんが「この聖堂に最もふさわしい楽曲だと思います」というお言葉どおり、復活祭を迎えるための四旬節にふさわしいすばらしい内容のコンサートでした。演奏者の皆さま大変ありがとうございました。
【お知らせ】
第16回カテドラルコンサートのお知らせ
2014年7月12日(土)15:00 カトリック北一条教会聖堂
演奏者 パスカル・マルソーさん (キタラ初代専属オルガニスト)
入場料 1,000円