2014年5月11日日曜日

復活節第4主日『よい牧者の主日』 - 後藤神父様の初ミサ - 

札幌の気温は、5月ではめずらしく24℃にもなりました。
朝晩の寒暖差がはげしくなっていますので、どうか体調管理にはくれぐれもお気をつけください。

今日は、「よい牧者の主日」とも言われます。そして「母の日」でもありました。
後藤義信神父様が着任後の初ミサを司式されました。

 

後藤神父様のお説教をご紹介します。

『この度の教区司祭の異動は例年になく大規模なものでした。私もその一人なのですが、皆さんと供に歩むこととなった後藤義信と申します。私は、先日列聖されたヨハネパウロ2世教皇が来日されたと同じ年の1981年4月29日に函館で司祭叙階を受けています。その前の年の助祭叙階はこの教会で受けています。
北一条教会は司教座聖堂でもあり特別な教会です。私たち司祭にとって、また神学生にとっても認定式、助祭叙階式、司祭叙階と非常に縁のある教会でもあります。また、聖香油のミサや教区の大きな行事、そして司祭の葬儀などもこの教会で常に行われていますので、札幌以外の司祭もこの教会にはお世話になり、共同司式のミサをあげてきています。
私がこの教会を訪れた際いつも最初に目にしていたのは信徒やボーイスカウトの皆さんが駐車場の整理などで一生懸命奉仕されている姿でした。この司教座聖堂の信徒の皆さんはご苦労が多いのだろうなと感じ心の中で感謝していました。この度あらためてこの教会の主任司祭として着任しましたのでどうぞよろしくお願いいたします。
先日、函館を出発する前に、北一条教会から葬儀の連絡があり、着任早々に皆さんのお手伝いをいただきながら葬儀を終えることができました。当初は今日の主日ミサで皆さんにお会いする心づもりでいましたが、そのような訳で着任早々たくさんの人たちとの出会いからスタートすることができました。もしかするとそれは一日も早く教会に溶け込むようにという神様の計らいであったと思います。
今日は、私にとって着任後の初ミサとなります。でも皆さん方にとっても今日は特別な日ではないでしょうか。
今日は世界召命祈願の日です。そして母の日でもあります。特別な日が2日重なっているように思えます。
復活節第4主日は「良い牧者の主日」とも呼ばれます。今日のみ言葉は羊と羊飼いの例え話になっています。かつてはこうしたテーマは教会として、司祭と信者の関係を羊と羊飼いの関係と関連付けて考えられてきましたが、現代の教会は信徒の自立を強く求められる時代となっています。ですから羊と羊飼いの関係もまた皆さんと一緒に教会として深く見つめていかなければならないと思っています。
また召命というテーマについては、これから特に大事なことになってくるテーマだと考えています。もちろんこれまでも大きなテーマではあったはずですが、私は皆さんと一緒にもっとこのテーマについて深く考えていきたいと思っています。なぜかというと、誰もが口にしている高齢化社会とか、司祭の減少といったことに私たちはついつい耳を傾けてただ心には留めてはいるのですが、では実際にはどう立ち向かっていくのかということについては、なかなか進んでいないのが現状ではないかと感じます。ただ留まっていたのでは、これから教会はどうなってしまうのか心配でなりません。教会の将来の光がだんだん小さくなっていくばかりのような気がします。召命があって初めて、教会が皆さんと一緒に栄えていくことができると思っています。ですから私たちの召命に対する真剣な取り組みが必要になってくると思います。
教会に子供や青年がいなくなったとよく言われますが、本当にいなくなったのでしょうか?確かに少なくなっていることは現実かもしれませんが、私は疑問に思っています。少ないとはいえ信者さんの子供さんは、教会の名簿の中には必ずいるはずです。ただ教会にみえていないという印象だけが強くなっていて、そのような言葉が氾濫してしまっているのではないかと感じます。このことについて私たちはもっと考えていかなければならないことがいくつかあると思います。子供たちや青年が本当に教会に受け入れられいているのか、成人した私たち大人が本当に子供を迎え入れているのかどうか、青年たちが活動しやすい環境になっているのか、そういうことをもう一度考えてみる必要があるのかもしれません。子供を育成し、青年を受け入れていく方法をみんなで考え築いていくならば、きっと教会はよい方向に変わっていくものと思います。
もう一つの特別な日それは、今日が「母の日」であるということです。教会の母がマリア様であるように、教会のお母様方、そして全ての女性は母につながる特性に恵まれている方々です。お母様方のはたらきはお父様方のはたらきと同じように教会にとって大きな支えであり柱となっているはずです。一つの柱が傾くと教会は傾いてしまいます。今日の母の日を記念し、お母様方のためにも祈りを捧げていこうと思います。』